むかし々むかし、あるところに大おお金持がねもちがおりましたが、それはそれはひどいけちん坊ぼうでした。 很久很久以前,有一个大财主,但他是一个特别吝啬的小气鬼。
ある日ひ、ご飯はん時どきに一人ひとりの客きゃくが訪たずねてきました。金持かねもちは客きゃくを応接間おうせつまに通とおしておいて、自分じぶんはこっそり奥おくの部屋へやに行いって、食事しょくじをしました。 有一天,大财主正在吃饭的时候家里来了客人。大财主将客人带到客厅,自己悄悄地去里屋吃饭了。
客きゃくはカンカンに怒おこって、わざと大声おおごえで言いいました。「惜おしいことよのう。惜おしいことよのう。」 客人非常生气,故意提高声音说:“可惜呀,太可惜了!”
それを聞きいた金持かねもちは、慌あわててやってきてたずねました。「いったいどうしたんですか。」 财主听到后,慌慌张张跑过来问:“发生了什么事?”
客きゃくは言いいました。「この応接間おうせつまはとても立派りっぱなのに、梁はりと柱はしらが虫むしに食くわれてだめになっておりますよ。」 客人说:“这间客厅非常上档次,但是梁柱都被虫子咬坏了!” 「虫むしはどこにおるのですか。」 “虫子在哪呢?” 金持かねもちがあたふたと尋たずねますと、客きゃくは笑わらって言いいました。「虫むしはなかで食たべておりますからなあ、人ひとが外そとから見みても分わかるもんですか。」 财主忙问,客人笑着说:“虫子在里面吃,人在外面怎么能看得到呢?”
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